西東京中央総合病院オフィシャルブログ

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被災地での活動を終えて

昨日無事帰ってきました
9時に被災地病院の院長やスタッフに見送られて・・・(帰り道は、何事もなく
 
前日は、星空がきれいで本当にここが被災地なのかと思うくらいのきれいな星空でした。
 
被災地に行っている間に目にしたものは全て衝撃的なものばかりだったものの
不思議とあっちでは、悲嘆感情はそんなにありませんでした。
 
逆に、いま東京に戻ってからのほうが辛い・・・かなぁ。
「あの患者さんは血圧大丈夫かな」
がれき処理で指を切った若いママはちゃんと消毒してるかな」
 
とか考えてしまいます。
 
当院から見える○○は、あっちだとちょうど焼かれて何もないとこだよな・・・
とか・・・
 
実際に津波の避難に使われたらせん階段。
入院患者さん数十名をこの階段で屋上に避難させたそうです。
そして、ふだんはこのらせん階段は、南京錠でしめられているのですが、
たまたま開いていたそうです。
イメージ 4
ちょっと人がのぼるだけでも、かなりグラグラする階段です。
ここを寝たきりのかたも運んで避難させたとか・・・
 
最後の晩に来た患者さんのご主人を1階まで見送ったのですが(何せ本当に真っ暗で見えない)、
「東京からきたのかぁ。本当にもうす(し)わけないねぇ。ありがとうねぇ。何かの縁だなぁ」
と涙ぐんでおられました。
 
このご主人だけでなく、こちらの方に「何かの縁」だと何度も言われました。
 
袖振り合うも多生の縁」「一期一会」
 
という言葉って、こういうことなのかなぁと思います。
 
 
イメージ 3
「ここの安全管理についてぇ・・・」と文句を言っているわけではありません(笑)
自己紹介しているだけです

 
昨日は帰ったら、私の到着時間を見計らって、息子のお友達のママが
差し入れを持ってきてくれました
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肉球マシュマロです。超フワフワ
 
イメージ 2
ここの町の海は晴れると本当に美しい海です
ヤフーマップの写真で上空から見ると、きれいに並んだ養殖イカダが並んでいます。
 
でも今は、いかだは浮いているけれど、全滅、養殖がまともにできるまで
数年かかると言っていました。去年まではうみねこが、いかだの上で卵を温めるのに
今年はそれもあまりないそうです。
 
ここの人たちは、みんな郷土愛を持っていました。生まれ育ったこの町を誇りに思っています。
これから夏、秋、冬と、どんな風に変わって行くのか東京から見ていきたいと思います。
 
今日から勤務ですが、みなさん会うと
「お疲れ様でした」「大変でしたね」とか声をかけてくれるのが本当に嬉しいです。
 
東日本大震災」は全国民にとっても、同じ出来事ですが、
感じていることや、失くしてしまったものは人それぞれです。
個々に被災体験をしているので、ひとくくりで扱ってはいけないと思います。
 
浣腸したのでちょっとトイレまで行きましょうというわけにも行きません(外の仮設トイレなので)。
 
嘔吐後に含嗽をしましょうと、水もないので、すぐ対応もできません。
 
おうちに帰って、きちんと消毒して絆創膏で保護してくださいねって言っても、
消毒するマキロンも、絆創膏も全て津波で全部持っていかれてしまいました。
 
手のひらの傷口が大きいから、水仕事をしないようにと言っても、瓦礫の片付けで
すぐに、手のひらは汗だくになってしまい絆創膏もすぐに剥がれて絆創膏の意味がありません。
 
看護する者として、原点に帰った4日間でした。